松本市中山:中山古墳群(その1)

過日,中山古墳群(長野県松本市中山)の一部を見学した。
中山古墳群は,鍬形原遺跡内(中山霊園内)の古墳と周辺の関連古墳を併せた古墳群としての総称的な名称。
古墳群の分布図は,松本市教育委員会編『長野県松本市 中山古墳群 鍬形原遺跡 鍬形原砦址-中山霊園拡張に伴う第Ⅰ次~Ⅳ次発掘調査報告書-』(2003年) の4頁にある。

見学可能な関連古墳は全部見学しようと思って出かけたのだけれども,その日は,中山保育園の園児らの遠足のような日だったらしく古墳群所在地のあちこちで遭遇しそうになったため計画を大幅に変更し,中山霊園の中にある古墳だけを見学することにした。
中山霊園内の古墳に見落としがあったので,後日,再訪して補った。しかし,別の理由により,やはり中山霊園内にある古墳以外の古墳の見学を断念した。
そういうわけで,中山霊園の範囲外にある古墳は,その近くを走行した際にクルマの窓からちらりと見ただけで,近くまで行って丁寧に観察していない。もし機会があれば再訪したいと思っている。

さて,最初に訪問したのは,中山62号墳の所在地。
中山62号墳は,未完成の古墳だった可能性があり,非常に特殊な形状をしているのだそうだ。もともと墳丘のない古墳で,調査の際に発見された石室も埋め戻されてしまったので,現在ではその所在地を知ることしかできない。
しかし,このような古墳が保存されていることは極めて素晴らしいことだと思う。

一般に,埋蔵文化財を壊してしまうことはとても簡単なことなのだが,一度壊すと,素材の実物を使って可能な限り正確に再現(復元)することは不可能または極めて困難になってしまう。
そのような破壊行為が国民全体に深刻な影響を与える場合,そのような歴史の証拠の破壊行為の責任を一所有者や一事業者が負うことは不可能なことだ。
それゆえ,そのような行為を実施する者は,そのような行為を実施することそれ自体が,常に,「国民全体に対して背信的なことをやっているのだ」という「負い目」のような気持ちまたは「罪の意識」をもち続けるべきだろうと思う。
各人各様に思想信条の自由はあるので「罪の意識」をもつかどうかも自由なのだが,そのような行為に関して何ら「罪の意識」がない者を尊敬しないという自由もある。

IMG_2997.JPG中山霊園内にある史跡・景観案内板


IMG_2856.JPG中山62号墳の所在地


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中山62号墳の説明板


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中山62号墳が保存されている場所


IMG_2855.JPG中山62号墳所在地付近から見える景色


中山62号墳所在地を見学した後,中山15号墳を見学した。整備・復元された古墳なのだが,中山霊園内に所在する古墳の中では一番見応えのする古墳なのではないかと思う。

IMG_2983.JPG中山15号墳所在地の東側にある「鍬形原古墳」と記された標柱
(鍬形原古墳という別の古墳を指す趣旨ではなく中山15号墳と中山16号墳のことを指す)


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中山15号墳付近から見える景色


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中山15号墳正面


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中山15号墳の説明板


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中山15号墳の石室開口部付近


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中山15号墳の石室内の様子


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南東の方から見た中山15号墳


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南西の方から見た中山15号墳


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西の方から見た中山15号墳


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北の方から見た中山15号墳


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中山15号墳所在地の西側にある供養塔


  大和國古墳墓取調室:長野県松本市中山古墳群の古墳

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