結城市結城:城の内遺跡(中世武家屋敷跡)

過日,城の内遺跡(茨城県結城市結城)を見学した。
遺跡内には立木之地蔵尊がある。立木之地蔵尊の御堂の前に小さな塚があるが,これは古墳ではないと思われる。
遺跡中央部分付近には低い築山様の地形部分が散見される。これは築山ではなく,遺跡調査に伴う攪乱の痕跡のようなものではないかと思われる。
城の内遺跡の詳細に関しては,結城市教育委員会編『城の内遺跡Ⅱ-遺跡内容確認に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書-』(2020年)にまとめられている。

この城の内遺跡の武家屋敷跡の敷地は方形をしており,四周に土塁が構築されている。その外側には堀が存在したのだろう。同じような構造をもつ館跡としては,山川氏城跡(茨城県結城市上山川・東持寺遺跡)がある。上記の『城の内遺跡Ⅱ』の中では,三蔵神社遺跡(茨城県結城市田間)も(中世の方形館跡遺跡として)比較検討の対象とされている。
一般に,茨城県~栃木県内の豪農の屋敷では現在でも同じような構造をもつもの(方形の敷地であり,四周に土塁・塀と堀を巡らせているという構造をもつ大規模な屋敷)が見られるから,ある一定のまとまりのある地域の主となっている一族の住居であることの象徴としての「館」というものの構造と機能とイメージは,たぶん,古代から現代までそんなに変わっていないのだろうと思う。

そのような大規模な屋敷と比較すると,現代の一般のサラリーマンの小規模住宅は古代の竪穴式住居とそんなに変わりのないもののように見える。
更に,鉄筋コンクリートの多層階マンションは,原始時代の洞窟住居を人工的に構築した構造物のようなものだと思われる。
住居ではなく墳墓だが,その用途を無視して機能と構造だけに着目すれば,古代の横穴墓もまた,(トポロジー的な発想の下では)似たようなものだと思われる。
IMG_2697.JPG城の内遺跡入口付近


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結城百選の標柱


IMG_2699.JPG説明板


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西側の土塁


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南東の方から見た入口付近


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切株上のキノコ(種名不詳)


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南西側部分


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北の方から見た南側土塁


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南東隅付近にある立木之地蔵尊の門


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南側土塁の一部


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立木之地蔵尊


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立木之地蔵尊の側面


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東側部分の様子


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北東側の土塁


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北東隅付近


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北西隅付近の土塁


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