喜多方市塩川町中屋沢:熊野神社と深沢古墳

過日,熊野神社(福島県喜多方市塩川町中屋沢)を参拝した。祭神等の詳細は不詳。

現在,熊野神社の周辺の道路(農道)が良好に整備されており,自動車によるアクセスが容易になっていると言える。以前にはそうではなかったので,この近くまでやってきてアクセスを断念したことがある。
現況を前提とした場合,熊野神社に向かうためには,熊野神社の北に位置している田中地区の公民館(集会場)からまっすぐに農道を通って南下し,熊野神社に至るのが一番分かりやすいのではないかと思う。

熊野神社の基壇部は,深沢古墳と呼ばれる古墳の墳丘となっている。
喜多方市教育委員会喜多方市塩川町史編さん委員会編『塩川町史 第3巻 資料編Ⅰ 考古』(平成22年)の418~419頁によれば,熊野神社の基壇部は,全長40~42mの前方後円部墳または前方後方墳とされている。深沢古墳の最初の登録は前方後円墳だったけれども,測量調査の結果,前方後方墳の可能性が出てきたことによるとのこと。
深沢古墳の前方部は低く扁平ではあるけれども明確であり,北の方を向いている。周囲の道路が整備された結果,前方部の形状を視認しやすくなったと言える。


IMG_2431.JPG熊野神社鳥居


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石段


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拝殿


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本殿


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深沢古墳の標柱


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説明板


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社殿脇(南西側)の様子


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後円部(後方部)から見た前方部


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前方部端付近にある石塔と石材


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前方部から見た後円部(後方部)


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東の方から見た前方部


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北の方から見た前方部端付近


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田中地区の公民館


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公民館近くにある小祠など


熊野神社(深沢古墳)の南東約200mのところには茶臼森古墳(塩川町No20遺跡)と呼ばれる古墳があるとされている。前掲『塩川町史 第3巻』にはその記載がないが,福島県教育委員会編『福島県遺跡地図(会津地方)』(1996年3月)の地図No.15にその表示がある。
該当する場所は直径約100mの(南側約3分の1が欠けた)半月形の森のような場所であり,その大きさからして,自然の山ではないかと思われるけれども,仮に古墳であるとしても該当部分の土地全部が古墳なのかどうかは何とも言えない。現在,その森の中にアクセスする方法はないように見える。

また,熊野神社(深沢古墳)の南約50mのところにや直径40m前後のホットケーキ様の地形部分があり,その現況は墓地となっている。その墓地区画は,古墳とはされていないけれども,円墳だった可能性があるというような印象を受けた。

加えて,Goggleの航空写真で見ると,茶臼森古墳とされている場所の東方約100~200m付近にも円墳または方墳のような形状の土地が散見されるので,もしかすると未調査の古墳がまだまだあるのではないかというような印象も受ける。
そのあたりは,少なくとも人工的に加工された土地であることが顕著な形状の土地を含む区域となっている。それゆえ,現代の開墾や区画整備によってそのようになった場所を除くと,古墳群所在地ではないとしても,竹の内館跡(塩川町No.65遺跡)の一部であるかもしれない。

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茶臼森古墳とされている場所(左)と円形の墓地区画(右)


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茶臼森古墳とされている場所


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円形の墓地区画

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