宮城県伊具郡丸森町台町:台町古墳群(その7)
過日,台町古墳群(宮城県伊具郡丸森町台町)を見学した。
台町古墳群は,175基の古墳(1基の前方後円墳+174基の円墳)によって構成される大規模な古墳群。
それらの古墳の全部を見学することはできないが,史跡公園として整備された区域内にある主要な古墳を見学できる。
今回の見学では,公式の番号が確定していない古墳に関しては,私自身の資料識別整理用に「X**号」という番号を付して写真を撮ることにした。この番号は,あくまでも私の個人的な目的のもので,公式の番号ではない。
全体像を掴むため,とりあえず1号墳~3号墳,展望台等の所在地となっている史跡公園北西端付近まで進み,そこから逆戻りするようにしながら戻り,途中で北東側に分岐する尾根にある古墳を観察した後,元の分岐点に戻り,南東側の入口まで戻りながら古墳や史跡公園全体の現況を観察した。
61号墳の西に隣接してX16号墳がある。
正確な計測値はわからないが,遺跡分布図の記載から推算すると,X16号墳は,直径10m前後の円墳のように思われる。
西の方から見たX16号墳
南西の方から見たX16号墳
北西の方から見たX16号墳所在地付近
X16号墳所在地から10mほど南の散策路脇に小さな塚状地形がある。この塚状地形が古墳なのかどうか確実ではなかったけれども,円墳の可能性があると判断し,とりあえずX17号墳として写真を撮っておくことにした。
X17号号墳の直径は5m前後。
X17号墳
X17号墳所在地の南には小さな谷があり,その谷に降りてすぐに登り,散策路が南西の方に伸びている。この散策路は,駐車場から登ってきた際に通った道だ。小さな谷のすぐ南西側に98号墳がある。
98号墳は,直径15m前後の円墳と思われる。
(谷の右奥に98号墳の標柱が見える)
北東の方から見た98号墳の所在地
北の方から見た98号墳
西の方から見た98号墳
98号墳の所在地の西約15mのところに86号墳がある。
86号墳は,直径10m前後の円墳と思われる。
南の方から見た86号墳
南西の方から見た86号墳
道なりに南西方向に20mほど進むと,X18号墳がある。X18号墳の前には「円墳」と記された標柱が立てられている。
X18号墳は,直径15m前後の円墳と思われる。
東の方から見たX18号墳
南の方から見たX18号墳
南西の方から見たX18号墳
X18号墳の南側(散策路をはさんだ反対側)付近に塚のようなものがあった。古墳なのかどうか確実ではなかったけれども,とりあえずX19号墳として写真を撮っておくことにした。
X18号墳の南西の方に分岐点の標識がある。
この分岐点の標識のあるところから北西の方に降りる細い山道がある。そのあたりの斜面には台町古墳群所在地の北西側斜面に分布する多数の古墳があるはずなので,少しだけ降りてみた。しかし,そのあたり一帯が深い笹薮になっているようで,見学のために整備された場所ではないと即座に判断できたので,すぐに分岐点のところに引き返した。
この分岐点の標識の西側にX20号墳がある。
X20号墳は,直径15m前後の円墳のように思われる。
(標識の奥はX20号墳)
(左手奥は西側斜面の方に降りる山道)
(左は西側斜面の方に降りる山道)
分岐点の標識のすぐ南西側には「駐車場」の方向を示す標識もあり,その標識の脇に「円墳」と記された標柱が立てられている。その場所にはX21号墳がある。
X21号墳は,直径16m前後の円墳と思われる。
(右端は西側斜面の方に降りる山道)
円墳の標柱と駐車場の方向を示す標識
西の方から見たX21号墳
北の方から見たX21号墳
これらの標識のある場所から駐車場方向に山道を降りると,小さな墓地のような場所を通る。墓地の前で合掌した。
この墓地のある場所も元は古墳だったと思われる。この墓地に至る小さな道が麓の民家の方から続いている。そのあたりにも幾つかの古墳が見えた。
X23号墳
X24号墳
駐車場の方向を示す標識
以上で台町古墳群の見学を終えることにした。
史跡公園所在地となっている山の東側裾にある民家周辺にも幾つかの古墳があるようなのだが,新型コロナの関係もあり,迷惑がかかるといけないので,見学を割愛することにした。
それ以外の場所は,基本的に見学が困難または不可能だと思われる。
結論として,史跡公園としては,全体的に極めて良好に維持されている場所だと評価できる。
今後,この公園が更に整備され,より多くの古墳を安全に見学できるようになる日が来ることを期待したい。
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