長岡市寺泊:大久保古墳群(その1)
過日,大久保古墳群(新潟県長岡市寺泊)を見学した。大久保古墳群は,2基の前方後方墳と3基の方墳で構成され,家紋の三ツ矢紋のようなちょっと変わったレイアウトの古墳群とされている。
大久保古墳群は,史跡公園として整備されており,古墳群所在地の南約350m(古墳群登山口からは約250m)のところを東西に走る道路に車両の退避場所のような駐車スペースがあり,その場所から古墳群入口に向かうように標識等が設置されている。
ところが,慣れない道を長時間運転してやっと現地に到着してみると,圃場整備または道路整備のための土木工事が進行中で,古墳群所在地入口までの道路にも通行止めの表示があった。しかも,その日は休工日のようで,現場には誰もおらず,工事関係者の方に古墳群入口までの通行をお願いすることもできない。
呆然として古墳群所在地の山を眺め,その場所から古墳群所在地の山の写真だけ撮って帰ろうかと思った。
すると,たまたま工事現場監督のような方がクルマでやってきて,そのクルマから降り,点検作業か何かを始めるような様子だった。そこで,工事の支障にならない場所を通って古墳群入口まで通行することの許可を求めたところ,「今日は工事がないから大丈夫」とのことで,許可をもらうことができた。助かった。
事前に調べて道順は知っていたので,山裾を通る道を歩いて古墳群への遊歩道入口まで行き,そして,標識の指示に従って,古墳群所在地のある山の上まで続く遊歩道を登った。
その遊歩道をしばらく登り,山頂付近まで行くと,古墳群の説明板が見えてくる。この説明板の所在地は,2号墳の脇付近に該当する。ただし,この2号墳の前方部の墳丘の現況はあまり高さのない状態となっているので,古墳に見慣れた人でなければ墳丘所在地がわからないかもしれない。
大久保古墳群のレイアウトが三ツ矢紋のような独特の(対称形の)レイアウトをしておりながら,個々の古墳に古墳番号の標識等が設置されておらず,しかも,3号墳(方墳)と5号墳(方墳)のセットも前方後方墳のように見える。
そのため,どの古墳が何号墳に該当するのか,位置関係を正確に把握しないと,あてはめを間違ってしまうことになりかねない。
その意味で,大久保古墳群は,若干面倒な古墳群の1つであるとは言える。
2号墳は,全長18mの前方後方墳とされている。
立入禁止の表示
山裾を通る道
古墳群所在地まで登る遊歩道入口付近
登り道
山頂近くの登り道
山頂に到着すると見える説明板設置場所付近
大久保古墳群の説明板
南西の方から見た2号墳後方部
南西の方から見た2号墳の前方部(手前)と後方部(奥)
2号墳の墳頂付近
(奥に見えるのは3号墳の墳頂)
北東の方から見た2号墳の後方部
2号墳の後方部墳頂付近から見た前方部
(左手奥に説明板の背面が見える)
[追記:2022年6月17日]
どうも錯覚があったということに気づいたので,古墳のあてはめを修正した。
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