常陸大宮市岩崎:岩崎古墳群と岩花塚群

過日,岩崎古墳群(茨城県常陸大宮市岩崎)を見学した。
岩崎古墳群の所在地は,道の駅常陸大宮・かわプラザの北東側に位置する久慈川が大きく湾曲する場所に突出していている台地の北端付近。2基の前方後円墳(いずれも全長20m前後)と2基の円墳の合計4基の古墳で構成される古墳群とされている。
北東に位置する1号墳(前方後円墳)は公道から見える範囲内で見学した。1号墳の前方部の大部分は竹林の中に隠れていてよく見えない。号墳またはその名残りと思われる小さな塚状のものは公道脇にある。3号墳(円墳)は畑及び墓地区画の奥にあり,道路から見える範囲内で見学した。最も西に位置する4号墳は墓地区画の北西のところから民家敷地に通じている狭い道路の入口付近から見える。この場所から見えるのは前方部なのだが,4号墳の後円部の主体部と推定される場所は大きくえぐられており,破壊されているとのこと。
岩崎古墳群に関する解説は,大宮町歴史民俗資料館編『大宮の考古遺物-那珂・久慈の清流にはぐくまれた大宮町の先史・古代-』(大宮町歴史民俗資料館,1995年)の60頁,佐々木憲一・田中裕編『続常陸の古墳群』(六一書房,2020年)の38~39頁にある。

岩崎古墳群所在地の南には岩花塚群と呼ばれる近世の遺跡がある。岩花塚群は,5基の塚で構成される塚群とされているのだが,公道脇にあり石祠を祀っている塚が1基,畑の中の小さな塚と思われるものを3基の合計4基の塚を見ることができた。
なお,岩花塚群の所在地は,後原遺跡と呼ばれる縄文時代,奈良・平安時代の遺跡包蔵地及び岩花遺跡と呼ばれる奈良・平安時代の遺跡包蔵地ともなっている。

IMG_5365.JPG石祠を祀っている塚





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西の方から見た3基の塚のようなもの


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南西の方から見た3基の塚のようなもの
(奥の墓地及び民家周辺が岩崎古墳群の所在地)


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岩崎古墳群の1号墳
(左手前が後円部・右奥が前方部)


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岩崎古墳群の2号墳(小円墳)またはその名残と思われるもの


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岩崎古墳群の3号墳(円墳)
(中央の低い塚状の部分)


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西の方から見た岩崎古墳群の4号墳(前方後円墳)の前方部付近


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西の方から見た岩崎古墳群の4号墳の所在地付近

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