高崎市本郷町:本郷塚中古墳群(その1)

過日,本郷塚中古墳群(群馬県高崎市本郷町)を見学した。
本郷塚中古墳群は,塚中古墳群とも呼ばれ,元は奥原古墳群と呼ばれた古墳群とほぼ同じ古墳群。奥原古墳群は,60基以上の古墳で構成される大規模な古墳群(群集墓)だったようなのだが,その古墳の多くが現在では湮滅している。現存古墳の中の幾つかの所在地には標識が立てられているので,その標識に従って現存古墳中の幾つかを見学した。
なお,本郷塚中古墳群(塚中古墳群)としての付番と奥原古墳群としての付番との対応関係がよくわからない部分が多かったので,群馬県教育委員会事務局文化財保護課編『群馬県古墳総覧』(2018年)等の資料等を参照しつつ,基本的には本郷塚中古墳群(塚原古墳群)としての付番によって古墳を識別することにした。『群馬県古墳総覧』においても,データ経済の時代における識別子(identifier)の重要性が十分に認識されていないようで,名寄せによる識別子の統合が徹底しておらず,不完全な状態になっている。
文化財保護行政の執行という側面からも大きな問題が生じる危険性があるので,(Web上における対照表の公表を含め)早急に改善されるべき点だと判断した。

「御料理じん」という食堂敷地のすぐ南には「塚中2号墳」との標識のある場所があり,そこには横穴式石室の石材の一部が露頭している。墳丘はない。
この塚中2号墳は,奥原34号墳または奥原41号墳に該当するのではないかと思う。いずれも墳丘が消滅した古墳とされており,墳形及び規模が不明となっている。
ちなみに,「御料理じん」に寄って定食を食べたのだが,ボリューム満点で美味しかった。

IMG_4951.JPG
南の方から見た塚中2号墳
(背後は,「御料理じん」の建物)


IMG_4952.JPG
東の方から見た塚中2号墳


塚中2号墳(奥原36号墳)所在地の南西の方は現在では太陽光パネル群になっている。その太陽光パネル群敷地の北東隅付近に奥原31号墳と思われる古墳がある。
奥原31号墳と思われる古墳の所在地は,もともと段丘崖の斜面だったと思われるのだが,太陽光パネル群設置のために整地された結果,奥原31号墳の墳丘だけが取り残されたような感じで保存されている。ある意味で,(地山部分の地層構造を含め)古墳構築の基本部分を勉強できる非常に貴重な場所になっているとも言える。太陽光パネル群の周囲はフェンスで囲まれているので,その外側の道からフェンス越しに奥原31号墳を見学した。
奥原31号墳は,直径6.0m×8.5mの円墳とされている。


IMG_4956.JPG
東の方から見た奥原31号墳と思われる古墳


IMG_4957.JPG
南東の方から見た奥原31号墳と思われる古墳


塚中2号墳の南の道路脇に石室の石材と思われるものが露頭した塚がある。道路によって半分くらい削られているが,東側の墳丘は残されているようだ。
この塚の所在地には「塚中7号墳」という標識が立てられている。奥原古墳群としての付番は,よくわからない。奥原28号墳(直径約12mの円墳)に該当するのかもしれないが,はっきりしない。


IMG_4958.JPG
北西の方から見た塚中7号墳


IMG_4959.JPG
南西の方から見た塚中7号墳


IMG_4960.JPG
南の方から見た塚中7号墳


IMG_4961.JPG
南東の方から見た塚中7号墳


IMG_4966.JPG
東の方から見た塚中7号墳



 ぺんの古墳探訪記:奥原31号墳-34号墳-36号墳
 https://pennihonshi.blog.fc2.com/blog-entry-2161.html

 公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団:本郷西谷津・本郷広神・本郷満行原・本郷上ノ台・本郷鶴楽遺跡
 http://www.gunmaibun.org/iseki/hakkutu/?num=163

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック