埼玉県秩父郡小鹿野町:お塚古墳
過日,お塚古墳(埼玉県秩父郡小鹿野町般若)を見学した。
お塚古墳は,日本武神社の南約250mのところにあり,現況は円墳状となっており,直径約15m・高さ約3mの円墳とされている。ただし,下方部一辺13m・高さ1m,上円部径7m・高さ1.5mの上円下方墳とする見解がある。
お塚古墳は,多胡碑と七輿山古墳の伝説で知られる羊太夫の墓とも言われているとのこと。羊大夫の支配地は現在の高崎市吉井周辺(旧多胡郡)一帯だったのだが,吉井からだいぶ離れた秩父の小鹿野町にその墓所があると考えるとすれば,そのことを含めて羊大夫の全体像を考え直さなければならないかもしれない。例えば,「羊大夫」が襲名のようなものであった可能性を検討しなければならない。無論,お塚古墳が羊大夫の墓所ではないとすれば,別の考察が必要となる。群馬県立歴史博物館で多胡碑のレプリカを見学して以来,ずっと考え続けている。
お塚古墳の墳頂にはお塚権現が祀られている。ただし,鳥居に至る直線の参道はなく(かつて存在したのかもしれないが,現況は畑となっている。),脇の方から回りこまないと鳥居付近に至ることができない。
敬意を表する趣旨で,お塚権現を参拝した。
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