牛久市城中町:得月院
2020年の年末のことだが,曹洞宗・稲荷山得月院(茨城県牛久市城中町)を参拝した。
得月院は,文禄3年(1594年)牛久城に移り住んだ妙印尼輝子(由良氏)が創建した寺院とされている。由良氏が新田氏の流れを汲むということなので,得月院の寺紋も新田紋となっている。ちなみに,妙印尼輝子は,戦国時代最強の女性とされている。また,得月院の比較的近くには,やはり新田氏と関係の深い金龍寺がある。
得月院の墓地には妙印尼輝子の墓所と小川芋銭の墓所がある。
現在の本堂は,大正11年に再建されたものとのこと。
得月院の境内(本堂前右手)には庚申塚がある。古墳の二次利用物のようにも見えるが,よくわからない。その庚申塚の脇(本堂寄り)のところに古墳の石棺材と思われる石材が積まれている。その石棺材がどこから出土したものかは不明。
明日の生死もわからない戦国時代にあってさえも古墳を壊さずに城内に残したということをどのように考えるか,経済的利益のために恐るべき勢いで非常に多数の古墳を破壊し続けている現代の世相をどのように考えるかに関しては,各人の世界観と価値観による。
牛久市観光協会:得月院
妙印尼輝子
城郭放浪記:常陸牛久城
太田市:岩松氏と金山築城
埋もれた古城:金山城
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