喜多方市上三宮町:願成寺と古墳(その1)
過日,浄土宗・叶山三寶院願成寺(福島県喜多方市上三宮町上三宮)を参拝した。本尊は,阿弥陀如来。
願成寺は,嘉禄3年(1227年)に法然の高弟・隆寛律師が開基の寺院。会津藩主・保科家の保護を受けた。
願成寺の行事のための繁忙期に訪問したのにも拘らず,とても親切に扱っていただき,境内の案内と懇切な説明を受けることができた。まことにありがたいことだと思う。
願成寺の本尊・阿弥陀如来坐像は,会津大仏として知られている。鎌倉時代の作で,脇侍の観音菩薩・勢至菩薩共に非常に独特の様式をもっている。この様式それ自体の基礎的な部分は,平安時代またはそれ以前のものではないかと思う。その前で合掌した上で,ある種の驚きをもちながら,しばし拝見した。
願成寺は,元は別の場所にあったけれども,慶長16年(1611年)の大震災の際に現在の場所に移された。その関係で,願成寺周辺の門前町は,整然とした都市計画に基づく街並みとなっている。
本堂・庫裏・山門も独特の様式をもつものであり,とても勉強になった。ただし,東日本大震災の際の影響により,山門を装飾する彫刻の一部が剥落したままとなっている。剥落した彫刻は,別所に保管されているとのこと。
叶山三寶院願成寺
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