ひなまつり

雛祭りは3月3日と決まっている。雛祭りで用いられる雛飾りが古墳に並べられた埴輪群像の変化したもので現代まで伝承されているものだということについて既に書いた。そういうめんどうくさいことは一応措くことにして,雛祭りにちなむイベント等が各地で行われている。

先日,遺跡の資料を調べるために上高津貝塚ふるさと歴史の広場(考古資料館)に寄ったら,担当者が「資料のコピーをとるための待ち時間の間にみてください」というので,無料で入ることのできる土器製造同好会の方々の作品を展示してある部屋の中にある展示物を観たところ,まさに雛祭りで,土偶(レプリカ)の雛飾りがあった。これは面白い。


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また,別の調べもののために桜川市の真壁伝承館に寄ったところ,真壁町全体が雛祭りシーズンになっており,数多くの店舗に多種多様な雛飾りがあった。町おこし的な経済効果はともかくとして,それ自体としてとても興味深いイベントだと思う。伝承館の隣に神武天皇遥拝殿があるので,参拝したところ,何と社殿の中に雛飾りがあった。


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真壁伝承館


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真壁町内の商店の雛飾り


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神武天皇遥拝殿の鳥居


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神武天皇遥拝殿の社殿と雛飾り


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境内社


境内には征清記念碑なる勇ましい石碑があり,何となく古墳のなごりのようにも見える。たぶん古墳ではない。しかし,隣地である真壁伝承館の敷地には古墳が本当に存在しており,伝承館建築の際に発見されて発掘調査され,その際に見つかった石棺が伝承館の中に保存されている。伝承館の敷地は,真壁陣屋跡遺跡として知られているのだが,古代においては墓域だったようだ。


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神武天皇遥拝殿境内にある石碑


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伝承館の中に保存されている石棺


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石棺の説明書



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