足利市:四所神社と明神山古墳群
過日,四所神社(栃木県足利市朝倉町)を参拝し,同社の所在地である明神山の斜面及び頂上にある明神山古墳群を見学した。
四所神社の祭神は,三重伊勢神宮の大日霎貴命、大己貴命・大日霎貴命・足仲彦命・市杵島姫命。四所神社の社殿はとても立派なのだが,急斜面の階段上にあり,正面から拝殿の姿を撮影することは不可能。
明神山古墳群は,明神山の丘陵斜面にある。ただし,墳丘と明確に認識可能なものは少ない。道路で削られた古墳は,道路法面に奥壁近くの石室部分だけが開口した状態で公開されている。とはいえ,毛野古文化研究所・山辺東部土地区画整理事務所・足利市教育委員会「足利市埋蔵文化財報告第12集 明神山古墳群ー栃木県足利市朝倉町所在ー」(1985年12月)に収録されている古墳配置図を手掛かりにしながら散策すると,立ち入り可能な場所にある古墳またはその痕跡だけは一応見つけることができる。
立ち入り不可能な場所は断念したけれども,公路から確認可能な範囲内では,2号墳,4号墳~7号墳,15号墳,16号墳,23号墳~25号墳,27号墳~29号墳,33号墳は,完全に隠滅していることを確認できた。11号墳~13号墳,17号墳,18号墳,20号墳~22号墳は,立ち入り不可能な場所にあるので,確認できない。それにしても,人為的に掘削されてしまった古墳が多く,何とももったいないことだと思う。
なお,明神山古墳群の出土品は,足利市役所郷土資料展示室(栃木県足利市東砂原後町)で展示されている。関連する文献資料も完備している。この展示室を訪問したところ,対応がとても適切・迅速かつ親切だった。ありがたいことだと思う。
社殿の右手(東側)から山頂に登る小路がある。その登り口のあたりに15号墳が所在したはずだが,現在では湮滅している。山道はそんなに長くはなく,ほどなくして頂上に至ることができる。山頂少し手前の左側でっぱりのよう場所に19号墳(直径約13.7mの円墳)がある。墳丘は消滅しており,石材が露出しているだけ。更に登ったところにある頂上部分全体が32号墳(1辺または直径約20m・高さ約3mの方墳または円墳)となっている。
山頂からゆるやかに下る西側斜面を歩き少し南下すると人家との境界付近に至る。そのあたりに墳丘のようなものがある。14号墳(直径約19m・高さ約5mの円墳)と思われる。そこから先は急斜面の藪なので,立ち入り困難または不可能。
足利市:明神山古墳群
https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/site/bunkazai/myoujinyamakofungun.html
足利市:四所神社本殿
https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/site/bunkazai/shishojinjyahonden.html
四所神社の祭神は,三重伊勢神宮の大日霎貴命、大己貴命・大日霎貴命・足仲彦命・市杵島姫命。四所神社の社殿はとても立派なのだが,急斜面の階段上にあり,正面から拝殿の姿を撮影することは不可能。
明神山古墳群は,明神山の丘陵斜面にある。ただし,墳丘と明確に認識可能なものは少ない。道路で削られた古墳は,道路法面に奥壁近くの石室部分だけが開口した状態で公開されている。とはいえ,毛野古文化研究所・山辺東部土地区画整理事務所・足利市教育委員会「足利市埋蔵文化財報告第12集 明神山古墳群ー栃木県足利市朝倉町所在ー」(1985年12月)に収録されている古墳配置図を手掛かりにしながら散策すると,立ち入り可能な場所にある古墳またはその痕跡だけは一応見つけることができる。
立ち入り不可能な場所は断念したけれども,公路から確認可能な範囲内では,2号墳,4号墳~7号墳,15号墳,16号墳,23号墳~25号墳,27号墳~29号墳,33号墳は,完全に隠滅していることを確認できた。11号墳~13号墳,17号墳,18号墳,20号墳~22号墳は,立ち入り不可能な場所にあるので,確認できない。それにしても,人為的に掘削されてしまった古墳が多く,何とももったいないことだと思う。
なお,明神山古墳群の出土品は,足利市役所郷土資料展示室(栃木県足利市東砂原後町)で展示されている。関連する文献資料も完備している。この展示室を訪問したところ,対応がとても適切・迅速かつ親切だった。ありがたいことだと思う。
明神山の北側にある3号墳は,道路脇に小さな残骸的なものが残存しているけれども,ほとんど古墳には見えない。その西側にある26号墳は,半分くらい掘削されているように見えるものの,一応古墳の体裁を維持している。この26号墳のところに古墳群であることを示す標識と説明板がある。
社殿の右手(東側)から山頂に登る小路がある。その登り口のあたりに15号墳が所在したはずだが,現在では湮滅している。山道はそんなに長くはなく,ほどなくして頂上に至ることができる。山頂少し手前の左側でっぱりのよう場所に19号墳(直径約13.7mの円墳)がある。墳丘は消滅しており,石材が露出しているだけ。更に登ったところにある頂上部分全体が32号墳(1辺または直径約20m・高さ約3mの方墳または円墳)となっている。
山頂からゆるやかに下る西側斜面を歩き少し南下すると人家との境界付近に至る。そのあたりに墳丘のようなものがある。14号墳(直径約19m・高さ約5mの円墳)と思われる。そこから先は急斜面の藪なので,立ち入り困難または不可能。
参拝を終え,明神山南側の道路を歩くと,道路北側の擁壁部分に網を施した状態で幾つかの古墳が並んでいるのが見えた。住民の生活道路確保のためにやむを得ないこととはいえ,何とも悲しい気分になった。
明神山古墳群の見学を終えた後,「チャコールハウス」(栃木県足利市八幡町)というレストランに寄り,ランチをとった。素敵な建物で,料理も美味しかった。
足利市:明神山古墳群
https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/site/bunkazai/myoujinyamakofungun.html
足利市:四所神社本殿
https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/site/bunkazai/shishojinjyahonden.html
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