牛久市:明神塚古墳(その2)

牛久市城中にある明神塚古墳のうち,城中城址の案内板に「明神塚古墳」として示されている古墳も観てきた。案内板では前方後円墳のように図示され,文献にも前方後円墳として記録されているのだが,現状では大規模に掘削されてしまっていて,かなり破壊された後の円墳のようにしか見えない。

Google Mapの写真を使って推定してみると,元はこんな感じだったのではないかと思う。ただし,あくまでも素人の空想に過ぎない。

明神塚古墳
推定した元の形状


この古墳のある場所は,下記の地図では「1」のところだ。現状は,畑地ではなく,太陽光発電施設のようになっており,太陽光発電パネルがずらりと並べられていて,その周囲には柵のようにして杭が立てられている。

牛久市城中
牛久市城中地区の主要古墳位置図
(①,②,③,⑤が確実に古墳だと判断できる遺跡)


柵のような杭の列の外側に通路部分があるので,そこを通って古墳に向かう。半島状の台地の先端部分に位置しており,小さな神社が建てられているのが見える。

明神塚古墳
太陽光発電施設の向こうに見える明神塚古墳


古墳のある場所に至り,まずは参拝。神社正面のあたりの参道状になっている部分が元は前方部だったのだろうと思う。現状では完全に掘削されてしまって跡形もない。

明神塚古墳
明神塚古墳正面


この社殿は,比較的最近建て直されたものらしい。再鎮座を示す伊勢神宮の札と神田明神の札が下げてあった。古い社を見たかったのだが,ちょっと残念。

明神塚古墳
社殿


後方に回って観ると,円墳状に見える。これなら古墳だと納得できる。側面から観てもやはりそう思う。

明神塚古墳
後円部


明神塚古墳
側面


台地の縁に立ってみると,眼下には根古屋川のあたりが見える。古代においては海だったはずだ。その後,海退により次第に干潟や湿地のような状態になっても川のところは比較的水深が深く,おそらく船を曳くことによって遡上することが可能だったのではないかと思う。

明神塚古墳



  埼群古墳館:茨城県牛久市
  http://sgkohun.world.coocan.jp/archive/index.php/category/ibaraki/usiku/

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック