金沢:近江町市場

午前の会議を終えた後,近江町市場というところに行ってみた。アーケード商店街のようになっており,とても活気がある。新鮮な魚や蟹などがいっぱい並べられていた。大型スーパーマーケットやショッピングモールなどではなく,このような個人商店の集合体のような場所こそ本当に買い物をすべき場所だろうと思う。

近江町市場


近江町市場


色々と考えてみるのだが,大型スーパーマーケットなどでは,各部門の責任者がいても,その責任者はその部門の経営者であるわけではないので,結局,自分の「商売」として自分の仕事をとらえることができない。従って,その部門について真の意味で専門家として育つことがない。このことは,大きな組織としてビジネスをする場合には共通して言えることかもしれない。

食品偽装問題や残留農薬問題などで社会的批判が高まっている。

大企業や巨大フランチャイズチェーンによる大量輸入・大量販売・大量消費そのものを見直し,基本的には削減または消滅させる方向で検討すべき時期に来ているのだろう。商品や食品などをつくった人,運搬した人,売った人の顔が見えないところでは,いくらでも欺瞞行為や犯罪的行為が発生することになる。むしろ,理の当然というべきだろう。

消費者の側でも全国一律同じ形の商品を手に入れることが「幸福」なことなのだという観念を捨てるべきだ。そのように規格化された同じ商品を購入し,同じ服を着用し,同じブランドとデザインのモノを持ち,同じメニューで食事をすることは,自分自身や自分の街の個性を捨て,自分自身を機械の部品のように画一的な存在にしてしまうことであり,「個性」という観点からはまさに自滅行為にほかならない。そして,それは真の意味での「平等」から遠ざかることをも意味するのだろうと思う。ともすると「地域格差」というまやかしが脳裏に刷り込まれがちだが,そのような正体不明の言葉にごまかされてはならないと思う。

東京のような大都会での金がかかりストレス度の高い生活(だけ)がどうして「良い生活」だと言えるのだろうか?

しかし,そのような生活が「良い生活」だということを前提にしなければ,「格差」があると評価することができない。要するに,ある価値観の押し付けに過ぎないわけだ。

私は,金沢に住む人々がとても豊かな文化的生活を送っていると感じたし,この街を隅々まで都会と同じように改造してしまえば,金沢としての存在意義が失われ,結局自滅してしまうことになるだろうと思う。

今回の出張では,仕事の合間にちょっとだけ金沢の街を散策してみて,そう思った。

この記事へのコメント

yocomo
2008年02月02日 09:51
旅行先では名所旧跡を見るのも楽しいですが、
「市場」視察?は欠かせないです!
いつも見るものとは違う魚や野菜、食材など
興味深いものがたくさんありますね。
そしてそれぞれのお店ががんばってお仕事してます。
私も地産地消に賛成です。

近江町市場では「のどぐろ」「さつまいも~名前忘れた」
そして「かに」にひかれました。
2008年02月02日 18:29
yocomoさん こんにちは。
京都で別の会合に顔を出し,京都で一泊して京都府立植物園の洋ラン展と絶滅危惧種展を観てから帰ってきました。
金沢の市場に並んでいる魚介類はとても種類が豊富ですね。ノドグロもありました。実は,これまで食べたことがなかったんですが,金沢での懇親会で塩焼きを食べてきました。美味しかったです。^^
日本各地に色んな市場がありますね。地物だけを売っているわけではないですが,もしそれぞれの地域で市場を観光の基盤の一つにしようとするのであれば,可能な限り新鮮な地物だけを売るように努力すべきだろうと思います。抜け駆け的にインチキ地物を売る商店が出てきたら断固として厳罰に処することができるように,各自治体の関連条例を整備する必要もあるでしょう。それならば観光客が納得して市場で魚や野菜や加工食品などを買うことになるだろうと思います。
逆に,何でも揃っている大型スーパーなどでは残留農薬やら着色料やら保存料やらも全部揃っていることになるわけですしね。(笑)
yocomo
2008年02月03日 12:43
そうですね、消費者は高い安いは別として
真っ当な商売をしている店を見抜ける目をもたないといけませんね。
築地の場外市場を歩く機会がありましたが、
玉石混交というのが正直な感想でした。
近江町もそういう印象でした。
自分の目を信じて購入するしかない現状ですね。
ところで、
昨年の情報では近江町市場は建て替えが決まっていて、
ビルの中に入るということでしたが、どうなっていましたか?
2008年02月03日 14:03
yocomoさん こんにちは。築地にしてもどこにしても,まともな店があればインチキ店も当然あるはずです。しかし,毒物を食わされて誰かが死んでしまうとか社会的に大きな反響を呼ぶような事件でも起きない限り,行政も警察も消費者の味方になって自ら積極的に行動してくれることなどまずないので,結局,自分で自分を守るしかないかもしれませんね。悲しいことですが,それが現実です。
さて,近江町市場は普通のアーケード街でした。建て替えしているかどうかは分かりません・・・というか全く気付きませんでした。
ビルの中に入ってしまうと客の流れが悪くなるし維持コストが異常に高騰するので,商店街としては自殺行為の一種だろうと思うんですけどね。

この記事へのトラックバック