イースタンブルースター

National Arboretumの盆栽園の前で,イースタンブルースター(Amsonia tabernaemontana)という北米特産の野草の花を観た。何となく日本原産のチョウジソウ(Amsonia elliptica)に似ていると思ったら,同じキョウチクトウの仲間だった。

イースタンブルースター(Amsonia tabernaemontana Walt. var. tabernaemontana)は,キョウチクトウ科チョウジソウ属(アムソニア属)に属し,北米東部~南部原産の多年草ということだ。


Eastern Bluestar


Eastern Bluestar


英名を「イースタンブルースター(Eastern Bluestar)」または「ブルードッグベイン(Blue Dogbane)」と言うようだ。チョウジソウ属の一般的な英名(総称)は「ブルースター」だから,イースタンブルースターのほうが適切な英名と考えるべきなのだろう。USDAでもこちらのほうを採用している。

イースタンブルースターは,日本のチョウジソウと比較すると,全体に少し大柄であり,花もたくさん咲いて豪華な感じに見える。

ところで,日本国内では,北米産のテキサスブルースター(Amsonia angustifolia)が「チョウジソウ」という流通名で流通しているらしいのだが,これも消費者に誤認を招く違法行為となるだろう。実際,Web上のホームページやブログなどで紹介されている「チョウジソウ」の写真は,ごく一部のサイトを除き,その大半が北米産のテキサスブルースターの写真であり,日本の在来種ではない。私は,日本在来種であるチョウジソウの保存地域やつくば植物園で実物を観て知っているのでその相違点が分かるけれども,そうでない人にはわからない。だから消費者の誤認を招くことになる。そのような誤認を招く商品販売は,明らかに違法行為だ。



 Detailed information on Texas Blue Star, Fringed Bluestar, Feather Amsonia



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